太宰府防御を目的に1.2キロに渡って築かれた土塁が水城（みずき）です。今は土塁のみが残り、城というよりは古墳チックな雰囲気を味わえます。
「筑紫に大堤を築きて水を貯えしむ。名づけて水城と曰う」
2018年4月登城
満足度：★★★★★
歴史
百済救援のため朝鮮半島に出兵した天智天皇ですが、663年の白村江の戦いで唐・新羅軍に大敗しました。逆に侵攻されることを怖れ、日本各地に防衛設備を築きました。太宰府防御としては、山城として大野城・基肄城を、山の間には水城（土塁と濠）を築きました。
交通アクセス
行きやすさ：★★★★★
1.2キロに渡って土塁が残っています。西門跡はJR水城駅から徒歩5分。東門跡は西鉄 下大利駅または都府楼前から徒歩20分弱。2017年に開館した資料館「水城館」は東門跡にあります。
城歩き
西鉄下大利駅から、「水城館」のある東門跡にむかってぶらぶら歩きました。当時の通門口は東門と西門の2ヶ所のみでしたが、現在はJR鹿児島本線や九州自動車道で豪快に分断されています。
水城跡
幅80ｍ・高さ9ｍの土塁が一直線に伸びているのはただただ圧巻。スケールが大き過ぎて、長細い山にしか見えません。当時は幅60ｍにもおよぶ外濠がありましたが、 鎌倉時代には既に深田になっていたようです。
土塁の上
土塁の上には遊歩道があったので、少し歩いてみました。土塁は2段になっていて、よじ登るのも大変そう。
案内板
かなり細長い案内板。詳細に説明されています。
水城館側
県道574号と112号が交わる交差点に東門跡はあります。当時は都から大宰府へと向かう「山陽道」が通っていました。
水城館
2017年3月にオープンした「水城館」。土塁に覆われるように建物があり、大宰府全般の史跡に関する簡単な展示や映像があります。しかも無料。
展望台からの眺め
近くに展望台が設けられており、少し高い位置から水城を眺められます。
土塁下の眺め
結構な高さがあります。これに幅広の濠があったなら、突破は用意ではなかっったでしょうね。
感想
知らなかったら、人工物とは思えない。古墳もそうだけど、この時代の土木技術は半端じゃないね。当時の人はさぞや大変だったろうに。
太宰府天満宮からも近いので時間があったら是非どうぞ。
