城作りの名手である藤堂高虎が築いた宇和島城。貴重な現存12天守のひとつが残っています。珍しい五角系の縄張りで、幕府の隠密も四角形と間違えたとか。残念ながら、当時の堀は埋め立てられてしまっていますが、城山の緑が眩しかったです。
2015年7月登城
満足度:★★★★★
歴史
1599年 藤堂高虎は宇和郡に封ぜられると、戦国時代の板島丸串城を大改修し、宇和島城としました。高虎が今治に転封となってのち、伊達政宗の長子秀宗が宇和郡10万石を賜り、1615年に入城。2代宗利の時、天守以下城郭の大改修を行い、その姿を現在に残しています。
交通アクセス
行きやすさ:★★★★★
JR宇和島駅から徒歩15分くらい。ただ、東京や大阪から宇和島まで行くのが少々大変。松山から特急で1時間半弱かかります。
城歩き
案内板にあった古絵図
古絵図を見ると、縄張りが5角形なのがよく分かりますね。江戸時代初期は2辺が海に面していましたが、平地が少ないため早くから干拓が進められ、現在は海城の印象はありません。
上り立ち門
宇和島城の現存建造物は、天守と上り立ち門の二棟のみ。搦め手にあたる上り立ち門から登城してみました。
南国風
お日様の光がまぶしいね。植物の緑が濃いです。江戸時代から守られている城山の草木が宇和島城の魅力の一つでもあります。
苔むした石垣
草いきれのこもる苔むした石垣と石段。この雰囲気好きだな。こちらのルートは人が少なく、静かな時が流れていきます。あと汗も流れる。
本丸の端にぽつんと建つ天守。でも近づくと意外と大きいです。最上層に唐破風、2層と3層は千鳥破風で装飾されており、石落としなどはありません。江戸の平和な時代に建てられた領主の象徴的な存在のようです。もちろん中にも入れて、見晴らしが良かったです。
天守からの帰りは井戸丸を通って下りました。この門は城山の北登城口にある桑折(こおり)氏武家長屋門。元々ここにあった門ではなく、家老の桑折氏の長屋門として使用されていたものを戦後移転したものだけど立派だよね。家老って儲かるのかな。
感想
数少ない現存天守が残っているだけではなく、草木の緑と苔むした石垣の雰囲気が良かったです。普通は桑折氏武家長屋門から登城すると思いますが、帰りは上り立ち門へと下りると、また違った雰囲気が楽しめますよ。
グルメ
鯛めし
宇和島名物の鯛めしは、鯛の刺身をタレと卵黄に混ぜ合わせ、ご飯にかけていただきます。写真は駅近くの「とみや」のセットの鯛めし。少し古びた雰囲気の店だなと侮ってスマン。美味しかったです。