石垣好きの城歩き

石垣好きの城歩き

石垣マニア(自称)が電車とバスと気合でお城を歩き回ります

明石城(兵庫県明石市) 駅から見える2つの三重櫓

駅のホームからでも見える明石城。2基の三重櫓が現存している貴重な城です。明石と言えば、鯛と蛸が有名ですが、実は城も立派です。

日本100名城

2020年8月登城

満足度:★★★★★ 

 

歴史

大阪の陣の戦功により、1617年に信濃松本より小笠原忠政が船上城に入ります。その直後、西国に対する押さえとして、徳川秀忠の命により築城を開始し、1620年に完成したのが明石城です。1632年に小笠原家は小倉に転封し、その後目まぐるしく城主が替わりますが、常に譜代大名が配されました。

1682年に越前大野から松平直明が6万石で入封し、以後、越前松平家が城主となりましたが、10代慶憲が版籍奉還しました。

 

交通アクセス

行きやすさ:★★★★★ 

JR明石駅、もしくは山陽明石駅から徒歩5分。JR明石駅のホームからは白亜の2基の三重櫓を眺めることも出来ます。駅チカの城ですね。

 

城歩き

ホームからの明石城

ホームからの明石城

JR明石駅のホームからの明石城。左が坤櫓、右が巽櫓。

 

太鼓門跡

明石城 太鼓門跡

明石城 太鼓門跡

三の丸への入口である太鼓門跡。かなり広くて立派な枡形です。当時は木製の太鼓門橋がかかり、正面には高麗門、奥の櫓門には時を告げる太鼓が備え付けられていました。

 

縄張図

明石城 縄張図

明石城は、人丸山の東西に東の丸・二の丸・本丸・稲荷丸が一直線に配置され、南側の山麓には内堀に囲まれた居屋敷曲輪と三の丸、更には外堀がありました。藩主の御殿のあった居屋敷曲輪は野球場に生まれ変わっていますね。

 

三の丸

明石城 三の丸

武家屋敷のあった三の丸には、いまでは青々とした芝生が広がっています。よく見ると、左右の櫓の姿は少し異なっています。

 

巽櫓

明石城 巽櫓

明石城 巽櫓

右のノッポな方は巽櫓。船上城からの移築との言い伝えもありますが、現在の櫓は江戸時代に焼失し再建されたものです。

 

二の丸と東の丸

明石城 二の丸

二の丸下の石段を上って本丸に向かいます。二の丸と東の丸の高石垣が見ものです。。

 

石段

明石城 石段

明石城 石段

明石城 石段

明石城 虎口

ぐるっとUターンするように石段は続きます。当時は石段の途中一か所と二の丸入口に門が構えられていました。大掛かりな階段枡形ですね。

 

二の丸

明石城 二の丸

石段を上りきった右側には二の丸が広がっています。今あるのはベンチくらいかな。

 

東の丸

明石城 東の丸

明石城 東の丸

二の丸の先には、東の丸が広がっています。二の丸とは低い石垣と門で区切られていました。ベンチと蚊しかないので(笑)、引き返して本丸に向かいます。

巽櫓と空堀

明石城 巽櫓

明石城 空堀

二の丸から本丸には土橋を渡って向かいます。曲輪間は空掘で区切られており、流石に本丸は防御が厳重です。

 

巽櫓

明石城 巽櫓

南東隅の巽櫓。あらビックリ、裏側は窓すらないのっぺらぼう。

 

狭間からの眺め

明石城 狭間

巽櫓と坤櫓の間には白壁の土塀が復元されています。


坤櫓

明石城 巽櫓

南西隅の坤櫓。伏見城から移築されたと伝わります。巽櫓よりも大きく、天守の代わりを果たしました。

 

天守

明石城 天守台

明石城 天守台

坤櫓近くの天守台。かなり立派ですが、最初から天守は建てられませんでした。

 

搦手の虎口

明石城 搦手虎口

本丸の搦手虎口。ここから稲荷曲輪に下ります。

 

桜堀

明石城 桜堀

稲荷曲輪から北に下りると広がる桜堀。近くの剛ノ池を水源とし、剛ノ池は天然の要害でもありました。

 

天守

明石城 天守台

稲荷曲輪に戻りましたが、稲荷神社は無いようです。ただ、下から見上げる天守台は圧巻の一言。

 

稲荷曲輪出口

明石城 稲荷曲輪出口

明石城 稲荷曲輪出口

稲荷曲輪からは南の居屋敷曲輪に下りることが出来ました。残念なことに、藩主の屋敷があった居屋敷曲輪の堀は埋められ、今では球場と芝生の広場が残るのみ。

 

坤櫓

明石城 坤櫓

先ほど本丸でもお会いした坤櫓。これはもう天守代わりですね、うん。

 

おまけ

魚の棚商店街

魚の棚商店街

築城時の町割りで誕生した魚の棚商店街。駅前はすっかりきれいになったけど、この商店街は変わりません。

 

脇道の店の軒先には蛸が干されていました。

感想

やはり櫓と長塀の眺めが絵になります。縄張りもよく残っていて、本丸を始めとした石垣を堪能できました。駅近なので気軽に楽しめるのもいいね。 z\ぜひ魚の棚明石焼きも食べてくださいね。