滝廉太郎の「荒城の月」のモデルにもなった岡城。その壮大な石垣はまさに圧巻の一言です。大手門の石垣を見たときは、ペルーのマチュピチュ遺跡を思い出しました(行ったことはないけど)。超おすすめの城跡です。
満足度:★★★★★
歴史
戦国時代は大友氏の家臣志賀氏の居城であり、1586年の島津軍猛攻にも耐え抜いた堅城でした。
1593年にの豊臣秀吉による大友氏改易に伴い志賀親次も竹田を去り、1594年に播磨国から中川秀成が入封し、以後明治まで中川家の居城となりました。今に残る壮大な石垣は中川氏時代に築かれたものです。
交通アクセス
行きやすさ:★★★★★
大分駅から豊肥本線で豊後竹田駅まで70~80分。豊後竹田駅から岡城入口まで徒歩30分。城行きのバスはありませんが、駅前にはタクシーが停まっており、駅の観光案内所ではレンタルサイクルを貸し出しています。
城下町
駅に付属している観光案内所でレンタサイクルしました。岡城は山城なので、電動自転車がお勧めです。
武家屋敷通り
朽ちた土塀が少々物悲しい。
キリシタン洞窟礼拝堂
隠れキリシタンというと長崎が思い浮かびますが、ここ竹田もキリスト教の布教地でした。豊後の大友宗麟がキリシタン大名でしたしね。最近は「竹田キリシタンミステリー」として注目されています。
岡城への案内
広瀬神社を脇目に坂を上っていくと、ようやく岡城公園の入口です。電動自転車を借りてて良かった。ここから先は細道になります。
狭いトンネル
夜に一人では通りたくないトンネル。阿蘇山の火砕流堆積物なのか、岩山をくり抜いていますね。この先をしばらく進むと駐車場のある受付がありました。
城歩き
岡城入口
ようやく辿り着いた岡城入口。のっけから高石垣に圧倒されます。右奥に見えるのが大手門跡の石垣。
大手門石垣
この端正に積まれた石垣を見ていると、なぜかマチュピチュ遺跡が脳裏に浮かびました。
大手門跡からの眺め
大手門跡から眼下の大野川を眺めると、あまりの高さにクラクラする。ここから攻めるのはまず無理。
案内板
岡城は稲葉川と大野川に挟まれた溶岩台地に築かれており、東西に団子を並べたような細長い縄張りになっています。
西中仕切跡
この城で一番狭いところで幅20mも無い。両側は深い谷なので、攻め方はここから行くしかない。
二ノ丸・三の丸の高石垣
岡城で一番有名なアングル。どうやって石垣を積んだのか知りたいくらい。
太鼓櫓門跡
三の丸入口である太鼓櫓門跡。切込接ぎで隙間無く積まれた石垣。
滝廉太郎像
二ノ丸にある滝廉太郎像。12歳から14歳まで竹田で過ごしました。「荒城の月」「花」「箱根八里」といった名曲を残しましたが、わずか23歳で亡くなりました。
本丸入口
岡城の石垣は本当にきれい。切込接ぎで一部亀甲積みが見られるので、築城当時の石垣ではなく、江戸時代に積み直されています。
本丸
うん、広い原っぱだ(笑) 岡城の建築物は明治に全て取り壊されました。
左奥に見えるのは岡城天満神社。難攻不落の岡城に倣って、「落ちない」ので受験生に人気だとか。
本丸南石垣
本丸南の道を通って東に向かいます。
下原門跡
岡城西端にある下原門跡。裏門とは思えない立派な石垣。中川氏入城時はこちら側が正門でした。加藤清正のアドバイスで正門を反対にしたとの言い伝えがあります。
感想
とにかくきれいな石垣でした。
「荒城の月」のモデルの城ですが、城内はしっかり整備されており、山城とは思えない歩き易さなのもポイント高いです。実は約20年振りに訪問しましたが、当時と同じく迫力ある石垣に感動しました。石垣の山城では一番のお気に入りです。