現存では姫路城に次ぐ大きさの天守が残っている松江城。2015年には念願の国宝に指定されました。街中には堀が残るし、武家屋敷もあるし、しっとりとした趣の城下町歩きもお薦めです。
2016年1月登城
満足度:★★★★★
歴史
関ケ原の合戦の戦功により、堀尾吉晴,忠氏親子は出雲・隠岐を拝領し、一旦は月山富田城に入りました。しかし、月山富田城は領地の東に偏った山中に位置していたことから、新たに築城したのが松江です。堀尾家断絶後、京極忠高が小浜から入封したもののわずか4年で病没。松本から松平直政が移封し、以後明治維新まで松平家十代の居城になりました。
交通アクセス
行きやすさ:★★★★★
JR松江駅から徒歩30分。駅からバスがバンバン出ているので、まず困ることはないでしょう。
空港利用者にお薦めしたいのは「縁結びパーフェクトチケット」。バスと一畑電車が3,000円で3日間乗り放題で、松江城を始めとした入場料割引が受けられます。出雲空港から松江駅まで往復2,060円なので、すぐ元が取れますよ。
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城歩き
松江城二の丸の石垣
バスを降りてすぐに見えるこの絶景。堀と高石垣のコントラストが素晴らしい。内堀に高石垣と櫓が逆さに映っています。
縄張り図
水堀と石垣に囲まれた堅固な縄張り。北西部がやや手薄に見えるのは、経済的な事情で工事が中断されたからだって。いつの時代も金がないのは辛いわ。
大手門跡と太鼓櫓
松江市が大手門の復元資料を探していて、なんと500万円の懸賞金までかけています。見つかってほしいね。
外曲輪(二之丸下の段)
芝生と松のだだっ広い外曲輪。 江戸時代は蔵や長屋が立ち並んでいたこと。
太鼓櫓と三之門
太鼓櫓を横目に石段を上ります。打込み接ぎの石垣が美しい。太鼓櫓は2001年に再建されました。
本丸石垣と天守
石段を上ったところから、チラ見の天守。
一ノ門
この一ノ門の先が本丸です。入ってすぐに料金所がありますが、本丸に入るだけなら無料です。小泉八雲旧居や武家屋敷との共通券も売っていますのでぜひどうぞ。
4層5階地下1階の付櫓を設けた複合式天守天守。 望楼型で黒板張りなので古風な印象ですが、実戦向けのところがいい。2015年に国宝に指定されました。
井戸
地階には籠城に備えた井戸がありました。天守に井戸があるのは珍しい。
石落し
もちろん石落しだってあります。
最上階
天守内の展示はシンプルで、最上階の開放感が堪らない。宍道湖も見渡すことが出来ます。
北之門
帰りは北之門から下城しました。
水手門跡
腰曲輪から中曲輪へ水手門跡を下りてきました。この石垣も見事だな。こちらの方には観光客はあまり来ないのですが必見です。
感想
国宝指定された天守が素晴らしいのは当然ながら、本丸や二之丸の高石垣も見事です。というか、国宝に指定するのが遅いよ。また近くには武家屋敷や小泉八雲旧居もあり、松江は城下町の面影を色濃く残しています。出雲大社もいいけれど、ぜひ松江城の素晴らしさも知ってください。